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オプトインメールの有効性は?


本コラムは、2002年に発表したものです


ここ最近、オプトインメールの有効性について問われています。

果たして本当に効果的なのでしょうか?

そもそもネット広告に限らず、これまでに存在する「広告」「プロモーション」においても、実施する前に「なぜその広告を選ぶのか」という目的に欠けている企業が多いような気がします。

ご存知の通り、一口に「広告」といっても幅広いものです。その中で、オプトインメールはどの様な性質のものなのか、ここを見極めてから出稿する必要があるといえるでしょう。

予めターゲットを絞り込んだメールという性質以上に、各オプトインメール主催会社が会員を集める方法は、「プレゼント」による方法が主体です。これでは、自社サイト内でプレゼント企画を実施するのと似ていますが、メリットから挙げれば、絞り込んだターゲットに向けて何十万通もの一斉配信が可能という点です。

大手企業のプレゼント企画でもない限り、どの様な高価な商品を持ってしても一気に数十万通のユーザーに向けて、しかもセグメントされたユーザー向けの配信は不可能と言っていいでしょう。こう考えると、ある特定ユーザーを対象に大量に告知したいという目的には非常に向いているといえます。

では、デメリットは無いのでしょうか。

正確には、出稿する側がどの様な目的でオプトインメールを利用するかによります。ここでは、敢えて「1通販ショップ」を対象に考えてみますが、その通販ショップが「売上を上げたい」という目的でオプトインメールを検討したとします。

さらに、この通販ショップで購入される客1人当たりの平均単価を3000円と仮定しましょう。さて、あなたのショップはどのくらいの配信数に対して、どのくらいのクリックレート(率)があって、その中でどのくらいの方が購入に至ればメリットがありますか。

仮に1通当たりの配信単価が20円のオプトインメールを選び、5000通の配信で10万円の経費を使ったとします。このときのクリックレートが3%だったとしたら、つまり150クリックしかないわけです。150クリックのうち、購入に至る確率を計算した場合、「実施して良かった」と言えるでしょうか。

イープレスではオプトインメールを取り扱っておりますので、否定的な考えで申し上げているのではありません。

ここでお伝えしたいのは、そもそも「売上を上げる」という目的で平均客単価が3000円前後の店舗がオプトインを実施すること自体、オプトインメールの性質に合っていないということです。

そこで目的を変えて考えてみてください。

あなたの店舗で取り扱っている商品を「ブランド化」したい(新商品の告知、同業他社との差別化)、あるいは見込み客を集めたいという目的に変えた場合、今度はオプトインメール以外の媒体と比較していただきたいのです。もし他に有効な媒体(ここで言う有効とは、費用対効果がより高い他媒体)があるのならば、敢えてオプトインメールを利用しなくても良いでしょう。

この様な目的のもと、オプトインメールの有効性を考えればこれまでと違った見方ができるはずです。

では、オプトインメールは「売上」に直結しないのでしょうか。

その様なことはありません。もし、あなたの店舗が取り扱う商品が、実店舗において客に「細かな(十分な)説明を要する商品」、いわゆる営業が必要な商品やサービスの場合は配信の目的を「理解させるためのメール配信」に改めたほうが良いと思われますが、一般に認知されている商品やサービスで、「ユーザーにまで広告が届けば、購入に至る可能性が高い」ものならば大変有効といえます。

◆イープレスでは、「購入に至るまでの1つのケース」を「興味」「理解」「購入」の流れととらえています。そもそも興味がないユーザーに向けて幾ら経費を使っても購入に至る確率は少ないでしょうし、また興味を持っているユーザーを対象にしても、取り扱う商品やサービスが「理解」を要するにも関わらずそれを飛び越えて「購入」に至るのは稀であると考えております。もちろん、新商品や新サービスの告知のために利用する場合、それらの認知度はこれから作ってゆくわけですから「興味」という初期段階のセグメントは非常に難しいかもしれません。その様な場合、通常は困難な配信ユーザーの個人情報を手にする工夫を行なうことで、見込み客か否かまで追いかけることができます。

今後、オプトインメールを配信される場合にはこの様な「目的」を再考されてから臨まれると良いでしょう。ただし、1度の配信で終えてしまうのであれば費用が無駄に終わってしまう場合がありますので、初回の結果をもとに「広告デザイン」や「配信時期」、もちろん目的も含めて行なうことをお勧めいたします。


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