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営業が必要な商品の販売ページ


本コラムは、2002年に発表したものです



ネットで通信販売を行う場合、まず、皆さんが扱う商品が、「営業が必要な商品」なのか否かに分けて考えてみると良いと思います。

例えば、イープレスでは次のような分類で考えています。

■日常生活に必須な商品 ⇒ 営業不要商品(水、お米、食品など)

■日常生活に特になくても困らない商品 ⇒営業必要商品(高額なもの、趣味的なもの)

前者の商品は、多くの消費者が”知っている商品”になりますから、本来は「営業が不要なもの」と考えます。消費者が購入する理由は、例えば、「自宅から近いので、お米はいつもあの店で買う」といった具合です。

しかし、距離の概念が無いインターネット販売の場合はちょっと異なります。現実の世界で言えば、近隣の消費者の足をうまく自店へ運ばせえたものの、ネットでは「同じ商品」を販売する店舗がずらりと並んでしまっているわけです。

そこで、このような「日常生活に必須な商品」群を販売される店舗さんは、第一に「広告」を考えるべきです。(これは、ネット広告だけに限りません) なにしろ、販売の対象となるユーザーは、商品性が日常的なものだけに広範囲にいるので、できるだけ多くのユーザーに自店の認知をさせないと簡単に同業他社に顧客になりうるユーザーを流してしまうことになるでしょう。

それは、1ユーザーが、絶対的に必要な商品を異なる店で日々買うわけではない、という結果から言えることです。”知っているお店だから買う”というネットユーザーは意外と覆いのです。

例えば、私自身もネットで通販をする人間ですが、「お酒」を買う場合、酒類販売を行っている通販サイトは数多くありますが、実際のところ1店舗だけです。

そして次に来るのが、「販売価格」や「サービス」です。
これは同業他社が非常に多いということですから、「弊社商品は、すべて送料無料」などといった付加サービスをつけて、他店に差異をつけてゆくということです。どこで買っても一緒、などとユーザーに思われないちょっとした工夫が必要です。また、顔が見えない分、メールでのやり取りに注意を払うことも重要です。1ユーザーが、初めて貴店、もしくは店主にネット上で出会った際、その”印象”が次に「注文するか」否かを左右してしまうこともしばしばです。

さて、次に「営業必要商品」についてです。

これは、日常生活には特になくても困らないもの、例えば、高額な商品や趣味的要素を含む商品が該当します。

参考までに、イープレスが運営している「備長炭販売サイト」(http://www.e-press.info/binchotan/)を例に挙げてご説明いたします。

イープレスでは、コンサルティングの一環として自社で通販の運営も行っておりますが、ホームページ開設当初、商品(備長炭)の説明に掛けていたと反省しております。

販売店にとっては日頃から熟知している商品であっても、俗に非日常的な部類の商品ですから、それを販売してゆこうと考えた場合、ユーザーにもっと十分な商品説明を行うことが必要だったのです。これは、途中でホームページの改定を行い、解決してきました。

また、商品販売につなげる「カテゴリ」への認知アクションも必要になります。

これは、そもそも商品(備長炭)自体は、商品分類上からは末端のモノでしかないため、もっと大きな視点で商品(備長炭)を捉え、そこに該当するユーザーにアクションを起こしてゆくことが必要だということです。

もう少し砕いて言えば、商品(備長炭)のキーワードは端的には、”炭”ですが、もう少し大きな視点で言えば、マイナスイオンという効果があるという特性から、マイナスイオンは人間の健康を損なうプラスイオンを打ち消す働きがあるとつながってきて、ひいては”健康”というカテゴリに分類されるわけです。

しかし、「健康」というキーワードではあまりにも広すぎます。「健康食品」もあれば、「健康器具」などもあります。そこで、「健康雑貨」に焦点をあて、備長炭に興味を持たせるようにしてゆくのです。もちろん、興味を持たせるにはさまざまなプロモーションが必要です。

そうすることで、はじめから”備長炭”に興味を持っているユーザーが少なくても、もっと広い「健康雑貨」という分類に属する数多くのユーザーにアプローチすることで、商品購入に近づいてくるわけです。

その後、同業他社が増えたり、また自店での購入者が増えてきた際には、「生活必需品」として利用するユーザーも増えてきたことになりますから、先述した「営業不要商品」のアクション、認知度を上げたるための広告が必要になってきたりします。

いかがでしょうか?ショップを主催されている皆さんの商品はどちらに当てはまるでしょうか。