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■ 注目の企業! 「書道とビジネスの融合 ふで文字や.com」

今回取り上げる企業は、「名刺」「ロゴ」などビジネスシーンではよく登場する商品 と、そこに象られる文字を”筆文字”で書道とビジネスの融合を図かられた 「ふで文字や.com」さんです。

サイトにアクセスすると、まずTOPページのロゴに筆文字の強烈なインパクトと、 どこか温かみの印象も受けると思います。普段から、パソコンの規定文字に慣れて いるせいか、多くの方がぐいぐいと引き込まれてゆくでしょう。 ぜひ、サイトをご覧になってみてください。

さて、まず今回お話を伺った経緯は、夏を彩る”情緒ある扇子”というテーマにあり ました。扇子をネットで取り扱うサイトは意外と多いものですが、 ふで文字や.comさんからは様々な商品と筆文字という組み合わせに独創性を 感じたことと、書道という言葉からでした。

書道というと、「習字」という言葉で慣れ親しんできている多くの人間にとっては、 「習字教室」をイメージしがちですが、文字というものが教室という限られた枠を 飛び出していることが非常に興味深い点です。 また、実際に書道界では、各展覧会場などで先生方の作品が販売されることがあり ますが、日常一般には、足を運んだりしない限りその”書”に触れることはあまり多 くはありません。

そう、ここでは、その一見限られた世界の”書”が本来は、日頃から使っている ”文字”ということであり、その極身近なものと”ビジネス”が見事に融合されてい るといったところにあります。 では、どの様な経緯でWEBの立ち上げに至ったのでしょうか? サイト運営の、武田 双雲氏にお話を聞いてみました。

-------◇WEBを立ち上げられた経緯は?  

WEBを開設したのは、2000年8月です。  
もとは、NTTでITコンサルをやっていました。  
もともと独立心の強かった私は、 幼い頃からやってきた書道とビジネスをくっつける企画を練りました。 それが今のふで文字や.comにつながりました。


書道とビジネスの融合にも、ネットが絡んでいるところに一つの妙技を感じます。 また、サイト責任者の武田氏が、書道とITという分野に携わっていたこともきっ かけに関係しているようです。 では、具体的に”筆文字”を使ってどのようなサービスを展開しているのでしょう か?

-------◇貴社サービスの特徴を教えてください。  

書道家の文字をオーダメイドで提供するサイトです。  

具体的には、名刺、ロゴデザイン、扇子、表札などです。 ご注文を頂いた後、デザイン案数点ご提案し、それからお客様の納得いくまでやりとりを交わします。


書体が、言わば生き物のような、規定文字ではないだけにご苦労もあったかと 思うんですが、

-------◇反響アップのために苦労された点などは?  

オーダメイドにこだわったことで、お客様と深いコミュニケーションを図ることができました。 そのやりとりの中で失敗もあり成功もありました。  

慣れないうちはお客様の要望されていることがなかなか理解できなくて、やり取りに時間が無駄にかかったり、断わられるケースもありました。 ただその積み重ねがとても役にたっています。 お客様の期待以上のものを提供できた時の反響はとても大きいです。

-------◇逆にWEBを開設して、良かった点などは?  

家にいながら全国展開のお客様とコミュニケーションが図れる ことが最大のメリットです。  

また情報を発信する上でも手軽にスピーディに多くの人に伝えることが可能ですので、新たな企画などの告知をお金をかけずにできることはプラスだと思います。  

実施したイベント等の結果報告もしかりです。


なるほど、オーダーメイドだけに、ネットでの意思疎通といった部分が最も苦労され たようですが、逆にそれをお客様との地道なやり取りで信頼を得たからこそ、 良かった点にもつながっているんですね。

一方、利用する側から見てみると、「ふで文字や.com」さんのような、オーダー メイドをベースにされている企業様を探すには、実際の商店街を歩いていてすぐ に見つかるというものではありません。 ネットを活用されることで、それらを探すユーザー側にとっても、時間や探す手間が 大いに省けメリットがあることだと感じました。オーダーメイドでは、双方でネット が有効なんですね。

-------◇最後に、今後のビジョンをお聞かせ下さい  

新商品を企画・追加(Tシャツ、命名書、お墓など)していき、新たな顧客を開拓していきます。  

また、将来的にはクリエータと話し合いながら書道パフォーマンスイベントのリアル中継等 ブロードバンド時代のコンテンツを模索していきたいと思っています。


今後、ますますのご活躍が期待される「ふで文字や.com」さんですが、本取材を させて頂いている小生も、実は過去に書の経験がありますが、自らの発想の中 では到底”筆や文字”と”ビジネス”の融合は想像に難く、サイトを運営する武田 双雲氏のビジネス感、また”書”を通しての斬新なアイデアとパフォーマンス には心底感嘆するばかりでした。

今後、ますますのご発展をお祈りいたします。 ご協力ありがとうございました。

■取材協力/筆文字専門のお店「ふで文字や.com」様
■URL http://www.fudemojiya.com

■取材/イープレス 片岡 良